三吉演芸場に行って来ました
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2008年11月25日取材 |
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磯子区の中ではないけれど、すぐ近くにある大衆演芸場「三吉演芸場」。一度は中に入ってみたいと思っていましたが、遂にその機会が訪れました。
愛甲郡の取材でお世話になった演歌歌手の斉藤絹枝さんが、原田ヒロシさんの演歌ライブにゲスト出演するというのです。
磯子区から三吉演芸場までは色々な行き方がありますが、今回はバスを選択。磯子駅から京急バス110系統に乗り込み、出発進行!
20分ほどで最寄りのバス停「三吉橋」に到着します。 |
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磯子区の根岸橋や滝頭あたりにも似た、横浜の下町の雰囲気を残すお店が並びます。 |
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「みなと書房」には、『演劇グラフ』という大衆演劇専門誌のポスターがたくさん並んでいます。 |
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ということで、あっという間に三吉演芸場に着きました。近い!!
でも、少し早めに出発して市バス113系統で「横浜橋」バス停で降り、横浜橋商店街で買い物を楽しんでから三吉演芸場に・・・というのも素敵かもしれません。
◆三吉演芸場
横浜市南区万世町2−37 電話:045−231−7633
席数:185
<<アクセス>>
・京急110系統、市バス158系統「三吉橋」バス停から徒歩約1分
・市バス113系統「横浜橋」バス停から徒歩約8分
・京急「黄金町駅」から徒歩約15分
・JR「石川町駅」から徒歩約20分
・JR「関内駅」から徒歩約22分
・市営地下鉄「阪東橋」から徒歩約10分
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徒歩の分数は、地図の測定機能を使って計算しました。実際に歩いたわけではないので、誤差があるかもしれません。 |
約80年前、1930年(昭和5年)にオープンしたオープンした三吉演芸場は10年前の1998年に建て替えられ、左の写真のような近代的な姿になりました。
◆参考リンク:三吉演芸場公式サイト
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三吉演芸場のナカミ
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さぁ、入口の階段を昇り、三吉演芸場の扉を開けましょう。 |
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大衆演劇だけでなく、今回の原田ヒロシさんのようなライブや寄席も開かれます。 |
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ホールの中です。全185席。ステージと客席の距離が近く、アットホームな雰囲気です。 |
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原田ヒロシさんについて 〜小5から音楽活動!〜
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開演前に、原田ヒロシさんにお話を伺いました。
鶴見区生麦出身の原田さんは1952年生まれ。小学校5年生のときにバンドを結成したというんですから凄い。若い頃は、ヴェンチャーズやグループ・サウンズの『亜麻色の髪の乙女』などの曲をコピーしたそうです。
高校は鎌倉学園。そこから交友関係が地元・鶴見区だけでなく、広範囲に広がっていったそうで、本牧を中心に音楽活動をしていたグローバルの野木社長との出会いにもつながっていったようです。
当時、本牧にはイタリアン・ガーデン、VENICE、リキシャルームなどの店があり、特にゴールデンカップは「外人ばっかりで、おっかなくて入りづらかった。ひけ目を感じた」そうです。
一方で、原田さんは三味線の腕前も凄いので、磯子マガジンは、原田さんのお父さんかどなたかが三味線の師範なのかと想像していたのですが、そういうことではないらしいです。
「『ミカド』っていうキャバレーがあってね。そこには『ミカド音頭』っていう曲をやんなきゃ出演できなかったの。そのときに三味線を持ったら面白くて。覚えも早くて、習い始めて3ヶ月したらもう人に教えてたからね。生徒の方がずっと年上で(笑)。」
そんな原田さんの三吉演芸場でのライブは今回でナント214回目。長く続けてきたこのステージには、やはり特別な思い入れがあるそうです。
「夢があるんだよ。月並みだけど紅白とかね、そういう大きな目標を達成したときに『今でも三吉演芸場でライブをやってるんだ』と言いたい。これまでいろんな人にお世話になってる。今日来てくれたアナタ(磯子マガジン)もそうだよ。そういう人に恩返ししたい。まだ自分には何かできる。だからやめられないんだよね。」
今後のCDリリース予定は、「今はヒトへの作詞・作曲で忙しいからすぐには無理だけど、いつか『ヨコハマ・ベイ・ブルース』をバンド・アレンジでやりたいね」とのことです。ファンの方、新譜はもう少しお待ちください。
<<最新アルバム>> |
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原田ヒロシ ヨコハマ・ベイ・ブルース“港の見える丘” <TECT-1031>
発売日:2007/10/24、テイチク・エンタテインメントより
定価:2,000円
1.上海帰りのリル 2.ダンスパーティーの夜 3.港が見える丘 4.君忘れじのブルース 5.上海ブルース 6.夜霧よ今夜も有難う 7.悲しき口笛 8.港町13番地 9.赤い靴 10.本牧メルヘン 11.横浜 12.ヨコハマ・ベイ・ブルース
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<<最新シングル>> |
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愛の「ひき潮」 <TKCA-90238>
発売日:2007/11/7 、徳間ジャパンコミュニケーションズより
定価:1,200円
1.愛の“ひき潮” 2.引き潮(Ebb Tide)(INSTRUMENTAL) 3. I LOVE YOU 4. 愛の“ひき潮”(オリジナルカラオケ) 5.愛の“ひき潮”(女性バージョンカラオケ) 6. I LOVE YOU(オリジナルカラオケ) |
ところで、三吉演芸場での原田宏さんのライブは、月1回、第四月曜日に開催されています。本来、月曜日は三吉演芸場の休館日だったのですが、原田さんは特別に公演が許されたのです。「その辺の経緯はお母さんに聞いてよ、おれもいまだに知らないんだ」。
というわけで、昭和48年から三吉演芸場の社長をつとめ、現在は会長職についている「お母さん」こと本田玉江さんにお話を伺いました。
「公演の話があったときに『いいわよ』って返事したんだけど、あとから月曜日だって気がついてね、売店をやってた妹にも許可を得なきゃと思って聞いたら、『原田さんだったらいいわよ!
あの人なら。いい歌を歌うもの』って言われたの」 |
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演歌、民謡、ムード歌謡、グループサウンズ・・・もりだくさんのライブがスタート
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さて、開場とともにたくさんのお客さんで客席が埋まり、定刻の午後6時に「原田ヒロシ演歌ライブ」がスタートしました。 |
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「三吉橋」が歌詞に盛り込まれた曲でスタート。一緒に歌っているお客さんがいたり、最初から非常に盛り上がっています。 |
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第一部「昭和歌謡考」は金子早苗さんの語りをはさみながら進みます。 |
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先日亡くなられたフランク永井さんの曲がたくさん取り上げられました。 |
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豪華なドレスに身を包み、斉藤絹枝さん登場。
「カワイイ!」と客席から声援が飛びます。 |
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神川ひろしさんも登場し、「どっちもどっち」をデュエット。 |
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武たつ也さんは、今年5月に『尾鷲恋しぐれ』『河内おとこの秋祭り』でデビュー。 |
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歳末助け合い募金に客席の皆さんも協力。神奈川新聞の文化事業団に寄付されるそうです。 |
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三吉劇場の「おかあさん」こと本田玉江会長が募金のお礼あいさつ。 |
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この日、三吉演芸場に来ていた3人のお客様にお話を伺いました。
ご近所(山元町)の女性:原田ヒロシさんの大ファンで、CDはすべて持っていて、ここでのライブも50回は見に来ている。ハワイ公演にも行った。歌も大好き、顔も好き!
青葉区から来場の女性:大井町の生まれで大衆演劇が大好き。三吉劇場には30年前から何度も来ている。お芝居は1ヶ月公演が多いので、まず月の初めに1度見に来て、気に入ったらまた見に来る。実は今日は原田さんの公演日だとは知らずに来たが、原田さんのことはもちろん知っているので、見て行こうと思った。
横須賀市から来場の男性:三吉演芸場は今日が初めて。前からいちど来てみたかった。神奈川県民ホールのラジオ日本のイベントを見に行ったら、見知らぬ人から斉藤絹枝さんがレギュラー出演しているラジオ番組『大ちゃん、絹ちゃんの応援歌』がおもしろいからぜひ聴いてみてとすすめられ、聴いたらファンになり、今日のゲスト出演のことを知り、駆けつけた。
三人三様の来場理由。三吉演芸場がさまざまな人に愛され、長く営業を続けている理由がわかった気がします。 |
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ゴールデンカップの上西社長と歌う「長い髪の少女」
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休憩をはさんでの第二部は、一転してエネルギッシュな「熱血ライブ」。原田さんのオリジナル曲を中心にしたステージです。 |
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原田さんが「オヤジ」と呼ぶゴールデンカップの上西社長が客席からステージへ。11月10日に急逝したデイブ平尾さんを思いながら、ゴールデンカップスの「長い髪の少女」を歌います。 |
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デイブさんとの思い出をかみしめるように、じっとうつむきながら歌う上西社長。 |
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ゴールデンカップは、ミッキー吉野さんも在籍したゴールデンカップスを生んだお店で、本牧で今も営業を続けています。
原田ヒロシさんのコメント「僕はデイブさんと直接親交があったわけじゃないし、『偲ぶ』とうのはおこがましいんだけど。でも、僕はゴールデンカップにはよく行ったし、オヤジ(上西社長)にすごくお世話になってる。そのご縁で、今回は社長と一緒に『長い髪の少女』を歌わせて頂きました。」 |
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ニギヤカにフィナーレ
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最後は、全員でニギヤカにフィナーレ。 |
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原田さんの今後のスケジュールですが、来年(2009年)1月2日〜14日に浅草5656(ゴロゴロ)会館で行われる浅香光代さんの座長公演に出演。3月には銀座博品館でのソロ・ライブも決定したそうです。
もちろん、三吉演芸場での定期公演もあります。原則・第四月曜日です。お見逃し無く! |
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