鶏居酒屋 千 【磯子】 |
2009年1月作成 |
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★ヘルシーな鶏料理にこだわる居酒屋、焼酎も豊富★ |
News
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いま話題の陶板焼き(とうばんやき)が磯子に登場!
「地鶏のネギ塩 陶板焼き(とうばんやき)」 1,280円
30cmの大きな陶板に「もも肉」「せせり」「たっぷりネギ」!! 目の前で自分で焼く楽しみがたまりません。お肉がジュ〜っと焼ける音、香りもお楽しみください。陶板焼きは、超遠赤外線でお肉がふっくら、フワッと焼けるのが特徴です。
(※磯マガ註:焼き方は、お店の方が優しく指導してくれるので、とってもカンタンです!) |
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○ |
「千のココが好き 〜お客様の声〜」を掲載しました。 |
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磯子駅から徒歩5分。屏風浦駅からでも徒歩10分。産業道路沿い、森東小学校の向かい側にあるのが「鶏居酒屋・千」です。
ここは、以前はダーツバーでしたが、2006年、店長の勝さんが以前から構想していた和風の居酒屋にリニューアル。ヘルシーで、毎日食べても飽きの来ない鶏料理を中心としたお店に生まれ変わりました。
スペースのわりに席数が少なめでゆったりした店内は、独特なインテリアで落ち着いた雰囲気。「誰でも、気軽に入れる店を目指してます」という店長の言葉も納得です。
金曜・土曜は深夜2時まで、平日でも深夜1時まで営業しているのは、この近辺のお店としては貴重です。例えば都内で夜10時まで仕事して、1時間かけて磯子に帰ってきて、それからでも2時間たっぷりのんびりできるんですから。
それでは、「おいっしい鶏料理」と「こだわり焼酎」の紹介はもちろん、店長の勝さんと、カウンターを切り盛りする奥さまの千寿さんにたっぷりお話を伺いましたので、下の目次からジックリご覧ください。
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※このページの情報は取材時点でのものです。サービス内容や料金は変更される可能性があります。最新の情報は直接お店にお問合せください。 |
お店情報 |
店名 |
鶏居酒屋 千(せん) |
ジャンル |
居酒屋 |
読者サービス |
「磯子マガジンを見た」のひとことでマンゴーシャーベットを無料サービス!(初回のみ) |
所在地 |
横浜市磯子区森1−15−1 |
電話 |
045(751)4462 |
アクセス |
JR「磯子駅」より徒歩5分、京急「屏風浦駅」より徒歩10分
地図はコチラ |
営業時間 |
月〜木曜 |
午後5:30〜深夜1:00(ラスト・オーダー=0:00) |
金、土曜 |
午後5:30〜深夜2:00(ラスト・オーダー=1:00) |
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定休日 |
日曜、祝日 |
平均予算 |
3,000円 |
席数 |
掘りごたつ20席、座敷6〜8席、カウンター6席 |
コースメニュー |
●宴会基本コース=3,000円 ※ご予算に応じて内容の変更が可能です。ご相談ください。
●飲み放題 (宴会コースをご注文の場合のみ)(2時間半)
1,500円セット=生ビール、酎ハイ、ソフト・ドリンクが飲み放題
2,000円セット=上記に加え、一杯580円以下の焼酎、梅酒、果実酒が飲み放題 |
その他 |
駐車場:なし
お子様連れ:大歓迎
席の予約:可 (無料)
宴会:可 (4名様以上)
貸切:可 (20名様以上)
クレジットカード:不可 |
開店日 |
2001年8月にダーツバー「Pole Pole」としてオープン
2006年9月に「鶏 居酒屋・千」としてリニューアル・オープン |
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千でしか食べられない「おいしい鶏料理」紹介
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千といえばメインは鶏肉料理。お刺身から鍋まで、多種多様な鶏肉料理を堪能できます。こんなにいろんな鶏料理を食べられるお店は、磯子区はもちろん、横浜でもなかなか無いと思われます。
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茹っ鶏 (クリックで拡大) |
その中でも常に一番人気を誇るのが鶏肉を茹でた「茹っ鶏」。何はともあれ、この看板料理について熱く語っていただきました。
○茹っ鶏(ゆっとり) 819円(税込)
千寿「年齢問わず、みんな大好き! 食べるのが当たり前です(笑)。初めて食べたお客様は「うめぇーっ」て驚きます。スープもきれいに無くなります。」
勝「全部で5種類の鶏肉をコラーゲンたっぷりのスープで茹でる料理です。和風の温泉旅館なんかに似たスタイルで、鉄鍋に入れてお出しして、お客様の目の前で火をつけます。ぐつぐつ煮立ってきたら召し上がれっていう。食べ終わった後はオジヤでいけちゃうんですよ。」
勝「鶏肉はもも、せせり、首皮、ぼんじり、つくねの5種類です。薬味は僕が開発した必殺の「自家製・柳おろし」です。もみじおろしよりすっきりしてて、香りが豊かです。おろしだけで食べてもおいしいですよ。」
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これが茹っ鶏のスープの素!
コラーゲンたっぷりでプルンプルン (クリックで拡大) |
勝「千をオープンしたときからのメニューですけど、改良を重ねたので、当時とは全く違ったものになってます。以前は、茹でた鶏肉を串に刺して出してたんですね。ウチみたいな居酒屋は、皆さん食べるのも忘れてワイワイお話が盛り上がったりするじゃないですか(笑)。そうすると、料理が冷めちゃいますよね。で、冷めた茹っ鶏がお客様から酷評されたんです。
で、どうやったら時間がたってもあったかいまんま食べられるのかなと思って、ゼラチン質たっぷりのスープで茹でる今のスタイルになりました。改良後はおかげさまで大好評です。」
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千にはもちろん、海鮮やサラダ、鶏以外の肉料理もありますが、メニューをざっと見渡すと、3/4ぐらいは鶏料理。ということで、茹っ鶏以外のおすすめ鶏料理も紹介していただきましょう。
○若しゃも鍋 2〜3人前1,764円(税込)
勝「今の季節におすすめなのは鹿児島の「さつま若しゃも」の鍋です。しゃもは、戦う鶏ですから、歯ごたえがあるのが特徴。でも鍋に入れると柔らかくなるんです。しゃもって結構値が張るんですけど、ウチはぎりぎりの値段でやってます。あと、「さつま若しゃも焼き」もあっさりしていて、おいしいですよ。女性に人気です」
○大山(だいせん)地鶏のお刺身 504円(税込)
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大山地鶏のお刺身 (クリックで拡大) |
勝「鳥取県の地鶏のお刺身です。刺身は鮮度が命ですからね、毎日その日に入荷した鶏を使ってます。入荷しない日はゴメンナサイ。」
○ハツ串 1本189円(税込)
千寿「うちのハツはすごくおいしいんですよ。なんでだろう(笑)。他じゃ食べられないと思う。ハツってちょっと堅いイメージが一般的だと思うんですが、ウチのはぜんぜん違います。やわらかくてプリプリしてて。食べた瞬間、みなさん「おぁっ!」って言ってくださいます。
勝「柔らかさもそうだし、あとは塩が違いますね。昆布のダシをきかせてるので、しょっぱさにカドが無いんですよね。」
○つくねぎ 609円(税込)
勝「オーブン皿にネギを敷いて、大きなつくねを平たくのっけて焼いたものです。だから「つくねぎ」(笑)。千のオリジナル・メニューです。まぁ、ほとんどがオリジナルなんですけど(笑)。
何を敷いたらおいしいか、モヤシとかいろいろ試して研究したんですね。で、ネギを敷いたら、つくねの肉汁との組合せがすごくおいしくて、つくねの歯ごたえともマッチする。それで今の形になりました。
あと、つくねは結構肉汁が出て味が濃くなるんですよ。それを和らげる効果を狙って生卵の黄身を添えてるんですが、これがつくねだけで食べるのとまた一味ちがった感じになって、すごくおいしいです。」
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えんがわとナスの辛味噌和え (クリックで拡大) |
○えんがわとナスの辛味噌和え 609円(税込)
勝「1羽から十数グラムしがとれない鶏の横隔膜を70グラムほど使った贅沢な一品です。えんがわは元々はちょっとあぶらっぽい素材なんだけど、茹でることでサッパリさせてます。えんがわの食感と、ナスのまろやかさの相性が抜群です。ピリ辛のお味噌で和えました。」
○児湯(こゆ)の鶏
「メニューに特に断り書きが入ってないお料理は、宮崎県の児湯産の鶏肉を使ってます。ブランド・ブロイラーですね。手間をかけたブロイラー。すごくおいしいですよ。地鶏に全然負けていない。地鶏ほど堅くないので食べやすいですし、甘い。普通のブロイラーより仕入れ値もちょっと高いです。」
お客様が選んだ、千の鶏料理 ランキング発表! |
●若い世代に人気のメニューベスト3 |
第1位: せせりのゆず胡椒バター焼き |
第2位: ももの天ぷら |
第3位: つくねぎ |
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●ベテラン世代に人気のメニューベスト3 |
第1位: 大山鶏ささみのお刺身 |
第2位: はつ串 |
第3位: もも焼き |
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★番外編:みんな大好きベスト1 |
永遠の第1位(?): 茹っ鶏 |
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インタビュー1 〜鶏本来の味を楽しんでいただきたい〜
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厨房の奥で包丁をふるう店長の勝さんと、いつも明るい笑顔でお客様のお相手をつとめる、奥様の千寿さんにお話を伺いました。
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朝野 勝(あさの・まさる)さん
1971年(昭和46)生まれ、37歳
出身:磯子区
磯子区歴:約35年 |
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--- 鶏料理を中心にしている理由を教えてください。
勝:ヘルシーで毎日でも食べられるのと、焼酎にも一番あう。
あとは、ぼく自身が鶏が好きなんです。前世がトリだと思ってます(笑)。自分の動きもカクカクしてトリっぽいし。
--- お店のコンセプトは?
勝:肉自体がおいしいものを仕入れていますので、鶏本来の味を楽しんでいただくっていうコンセプトでやってます。
あとは、「こういう料理がありますよ」「こういう芋焼酎ありますよ」・・・そういう、情報の発信地でありたいと思ってます。
千:型にはまってないんで、「本日のおすすめ料理」なんか特にそうですけど、「へー、こんなのもあるんだ」「こんなのもできるんだ」っていう声はよく聞こえてくるよね。
勝:うん。それで、そういったことを通じて、とにかくお客様に喜んで頂きたい。最終的にはそれが一番ですね。
--- 千で食べたメニューを家で作ってみたりするお客様も?
千:いらっしゃいますね。細かく作り方を聞いてくる方とか。で、後日「やっぱり真似できなかったよ」って(笑)。
--- お店の雰囲気はどんな感じですか?
千:アットホームです。
勝:うん、超アットホームですね、うちは。
--- お客様と話しこんじゃったり?
千:そうですね(笑)。初めてのお客様でも、わりとすぐ仲良くなっちゃう感じです。
--- ところで、ここでお店を始めた経緯を教えてください。
勝:昔、ここで父がスナックをやっていたんですよ。で、父が引退するって言うんで、「じゃあ僕にやらせてください」と。父は最初は馬鹿にしてましたね。「できるわけない」っていう感じで。でも、スナック閉店の翌々日から強行営業しました。
--- お客さんは来ました?
勝:友達が確か3人くらい(笑)。
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ダーツバー「pole pole」の頃の写真 |
--- 最初はダーツバーでしたよね?
勝:はい。pole pole(ポレ・ポレ)です。
本当は和風のバーをやりたかったんです。でも、店員が自分ひとりだったんで、料理も接客もっていうのはできない。だから、接客のかわりにダーツを楽しんで頂こうと。で、ダーツバーをやりながら今の店の構想を練ってました。
--- 千にリニューアルするときは、どうやって鶏料理を研究したんですか?
勝:宮崎に行って、いろんなお店を食べ歩きました。
--- 鶏と言えば宮崎?
勝:そうですね。日本一鶏の消費量が多いところなんで。普通のスーパーで鶏の刺身が売ってるんですよ。パックに入って。しかも物凄く安い。
千:お祭りの屋台で売ってる焼鳥も地鶏でした(笑)。
勝:その食べ歩きで見つけたおいしい鶏料理のエッセンスを、いろいろ取り入れてます。それと、リニューアル当時は友人のフランス料理のシェフにしばらく手伝ってもらって、二人でいろいろ研究しました。
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自ら内装を手がけている証拠写真 |
--- 千へのリニューアルで内装も、お店の看板もガラリと変わりましたね。
勝:はい。自分たちでやりました。そこの掘りごたつも去年の春に自分たちで作ったんですよ。
千:席を広く取っているので、ゆったりしたスペースになってます。のんびりしてください。テーブルの配置も変えられるので、大人数でも大丈夫です。
--- 店名の「千」は奥様のお名前(千寿さん)にちなんでるんですか?
勝:いやぁ、それだけじゃないんですけど・・・。沖縄の石垣島のミンサーっていう織物にちなんだ「いつの世までも末永く、やがて千年」っていう言葉が好きなんですよ。最後の「やがて千年」っていうのは僕が勝手に付け足したんですけど(笑)。それぐらい永くこの店が続くように、って思いをこめて店の名前にしました。
--- 今後、この店をどういう風にしていきたいですか?
勝:うーん・・・、店というか、この磯子の街をもうちょっとこう・・・
--- 盛り上げたい?
勝:はい! だって隣(焼肉店)も閉めちゃったし、写真屋さんも無くなっちゃったし、そば屋さんも無くなったし、栄光苑も無くなっちゃったし。
だから、うちの店でワイワイ・がやがや賑やかに呑んで笑ってもらって。磯子にも人がいるんだっていうのをアピールしたいです。 |
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焼酎にこだわる「千」おすすめの"必殺"焼酎
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鶏料理と並ぶ、千のもうひとつのこだわりが「焼酎」。
泡盛や黒糖焼酎も含め、100種類以上の焼酎が店内のあちこちに並んでいます。女性に人気の梅酒・果実酒も約20種類。
勝「酒屋さんに月に1、2回必ず行って、いいのが入ってないか聞いて、試飲したりして選んできます。」
「たくさんありすぎて、どれを飲んだらいいか迷っちゃう」という方は、千寿さんに好みを伝えれば、ピッタリのお酒を持ってきてくれるはずです。
ここでは、最近のおすすめ銘柄をいくつか紹介してもらいましょう。
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「本日のおすすめのお酒」ボード |
○とりこ 609円(税込)
勝「すっきりしてて飲みやすいけど奥深い。あとからうまさがこみ上げてきます。」
千「芋焼酎が好きなお客様には、氷を1個だけ入れるのがおすすめ。氷が多すぎると、溶けてうまさが半減しちゃうんですよ。でもストレートだとちょっと濃いので1個がちょうどいいんです。」
○景虎(かげとら)梅酒 (新潟県 諸橋酒造) 683円(税込)
勝「越乃景虎『龍』っていう清酒がベースの梅酒です。年に2回しか入らないんですよ。梅酒なのに透明なんです。」
千「女性ももちろんですけど、男性にも人気がありますね。好きな人はストレートで飲んでますね。」
○海波(かいは) (沖縄県 崎元酒造所) 609円(税込)
勝「これはすごいですよ。日本最西端の与那国でつくってるにごり泡盛。無ろ過ですね。泡盛はアルコール度が高くて、これも30度あるんですけど、まったくそうは思えないまろやかさ。滑らかで、ふくよかで、うまいです!」
○日本酒
千「焼酎に比べて種類は少ないんだけど、日本酒も置いてます。彼(勝さん)も私も、日本酒好きなんです。だから、銘柄にはこだわってます。」 |
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勝さんインタビュー1 〜七年越しで20ヶ国ぐらいまわりました〜
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--- 勝さんの出身は?
勝:生まれた病院は、中区の長者町病院です。
--- 物心ついたときはすでに磯子区?
勝:はい。中原幼稚園、屏風浦小、森中ですから。
--- 中学のときに何か部活をやってました?
勝:中学は最初野球部で・・・
千:あ、そうなんだ(笑)
勝:で、次がバレー部です。
--- なぜ野球からバレーに?
勝:僕、小学校のときから、ガンガン身体を鍛えてまして。ムキムキですんごい身体だったんですよ。腕相撲で相手の腕(の骨)を折っちゃったぐらい。ところが、成長期に鍛えすぎたせいで、中1の夏に腰の骨が曲がっちゃって、中2の冬まで運動は全てドクター・ストップ。で、中2の冬にバレー部が5人しかいない、人数が足りないっていうんで、僕が入ったんです(笑)。
--- なんでそんな小さい頃から鍛えてたんですか?
勝:僕が不良と呼ばれた時代は小学生のときだったんですよ。入学してすぐに「メンパッチン」っていうあだ名が付きましたから。小1で周りにガンを飛ばしてたんです(笑)。とにかく負けず嫌いで。
それと親父の影響ですね。毎日家で親父が「がっこん、がっこん」やってまして。
--- 家にトレーニングの機械があったんですか?
勝:当時はすごいのが(笑)。ほんで一緒にやってて。でも腰をやっちゃってからは、今でも過激な運動はだめですね。だから中1の夏からこの体型です。身長も体重もほとんど変わってない。
--- 高校は?
勝:横校(横浜高校)です。ひとつ下に鈴木尚典(たかのり=元横浜ベイスターズ。2008年引退)がいました。
--- 勝さんは野球部でしたか?
勝:帰宅部でした(笑)。
--- 高校を出てからは?
勝:出てからは・・・第2の不良ですね。
--- 高校出てから?(笑)
勝:出てから(笑)。ぷらっぷらしてました。今考えると、当時会った全ての人に土下座をして謝りたいぐらい悪いことしてました。その何年かはほんとに振り返りたくないです。
--- その後は?
勝:海外の旅に出ました。七年越しで、全部で20ヵ国ぐらいまわりました。途中で何度か日本に帰ってきて、アルバイトで資金を貯めて、また旅に出るっていう感じで。
--- 最初はどうして海外に行くことになったんですか?
勝:友達のお兄さんに誘われたんです。初めての外国はアフリカのケニアだったんですが、着いたその日に人生観が変わりましたね。その旅は2週間だったんですけど、次の旅は長くなりました。まずギリシャに行って、そこからエジプト、ヨルダン、シリア、トルコ、イラン、パキスタン、インド、ネパール、タイ、マレーシア、シンガポール。これで1回の旅行です。1年半ぐらい。
--- そういう感じの旅行を何度も?
勝:そうですね。ちゃりんこ(自転車)でタイ横断とか。
--- 旅の様子をつづっているブログ「彼方の青空」はいったん終了しましたよね?
勝:はい。第5部が終了です。
--- 第5部はいつ頃の話なんですか?
勝:27歳か28歳かな。ちょうど10年ぐらい前の話です。
--- 第何部まで続くんでしょう?
勝:どうでしょう(笑)。あと2部ぐらいかな。 |
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勝さんインタビュー2 〜16号から郵便局までトンネルがあった〜
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これはちょっと前の写真。
メガネが今と違います。 |
--- ここで、磯子マガジン恒例の一問一答を。最近泣いたのはいつですか?
勝:昨日です(※このインタビューは2008年12月9日に実施)。ブログの第5部が終わって。ワイン飲みながら、「ちょっと千寿、おれをほっといてくれ」って言って(笑)。
--- では最近怒ったのは?
勝:しょっちゅうです。ほとんどは店のことで。準備とかそういうので。
--- 夫婦でケンカ?
勝:そうですね(笑)。
--- どっちが悪いんですか?
勝:僕じゃないですか?
千:(笑)。
勝:短気なので。
--- じゃあ、勝さんから謝る?
勝:あの・・・。時間がたってから。
--- いま勉強していることは?
勝:ゴルフ! お客様に誘われて始めました。今は冬で寒いんであんまり行ってないですけど、あったかいときは毎週のように打ちっぱなしに。コースに出るときは、まぁ安いとこですね。千葉とかの。
--- ゴルフの魅力はどんなところでしょう。
勝:キング・オブ・スポーツですね! まず体格差が関係ないじゃないですか。で、止まってるボールを打つだけなのに、そこにめぐりめぐり来る思いや考え、邪念?
ただちょろんと転がせばいいのに、入れなきゃいけないって思って打つのと、適当でいいやって思って打つのとではぜんぜん違って。そこにやりたい自分の理想があるのに、それが常にできないというもどかしさ。でもできると思っている悔しさ。
--- 磯子区の思い出の場所があれば教えてください。
勝:今は無くなっちゃった坪の池! 最高でしたよ。ザリガニ捕りとか!
--- 坪呑のあたりですか? 昔からの磯子の人は、あそこが思い出の場所っていう人が多いですね。
勝:ガードをくぐって、突き当りを右に曲がると、ダーンと池があったんですよ。池あり、沢あり、草地ありで。久良岐公園ほど広くはなかったですけど。ただ今思えば、金網とかでき始めてたし、あの頃から開発されることが決まってたんでしょうね。
あといま森中が建ってるとこなんですけど、森スポーツ公園っていう名前だったのかな、むかし。あそこ、地面を掘ると土器が出てくるんですよ。縄文土器が。それは楽しかったですね。
--- 掘り出してどうするんですか?
勝:家に持って帰って「見て見て! お父さん!」って。それで終わりじゃないですかね(笑)。
--- 博物館に寄贈とかしなくていいんでしょうか。
千:ですよねぇ。
勝:どうなんでしょう(笑)。あと、16号のとこにホンダがあって、その横が遊歩道になってますよね。昔、あそこがドブ川だったんですよ。ハゼとかがいっぱい捕れる「超秘密基地」でした。で、16号の下からトンネルみたいになってて、郵便局のあたりまで行けるようになってたんですよ。懐中電灯持って、そこまで行くのが勇気を持った男のシルシだったんです。
--- 磯子は好きですか?
勝:はい。好きですよ。ただちょっと寂しいのが海へ行きにくくなっちゃいましたね。前は、日清(オイリオ)の近くの海まで、産業道路の屏風浦の交差点からまっすぐ行ける立体交差の道があったんですよ。ちっちゃい頃、そこを通って毎週日曜日釣りしたり、川の横でゴルフやったりして遊んでました。
それから、横浜マリーナ。あそこは昔、材木置き場だったんですよ。両サイドに結構長いテトラポットがあって、釣りができたりカニが捕れたりしたんですけど、そういうのも無くなって寂しいですね。 |
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千の店内には「お楽しみ」がいっぱい
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千寿さんお気に入りの看板。キリンビールが作ってくれたものだそうです。 |
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ひとり静かに飲みたい人や、お店のスタッフとのお喋りを楽しみたい人はこちらのカウンターがおすすめ。落ち着きます。 |
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千のイメージ・キャラクター(?)はカエル。店内いたるところにカエルの置物があります。 |
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千寿さんインタビュー 〜つまんない店だな、と〜
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朝野 千寿(あさの・ちず)さん
1975年(昭和50)生まれ、33歳
出身:栄区
磯子区歴:約15年 |
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--- 千寿さんは、今は勝さんと結婚されて朝野千寿さんですが、旧姓は?
千:宮谷です。
--- 出身幼稚園や学校は?
千:出身が栄区なんで、幼稚園は・・・栄区の・・・公田(くでん)のほうにあった・・・名前はなんだっけ・・・忘れました(笑)。小学校で茅ヶ崎に引っ越して今宿小学校、中学・高校が鎌倉女子大の付属です。
--- 高校のときに磯子区に引っ越して来たんでしたよね。
千:はい。汐見台中学の近くの団地に。
--- 茅ヶ崎から引っ越してきて磯子区はどうでしたか?
千:ものすごいショックを受けました。私にとって海って、水平線が見える茅ヶ崎の海なんですよ。で、磯子区に越してきて、海を見に行ったら水平線が見えないし、汚いし、砂浜も無い。これは海じゃないと思いましたね(笑)。あと、駅の周りに何も無い。初めて来たときは「えっ?」って思いました(笑)。
--- 高校を出た後は?
千:東京の田無市(現・西東京市)にある英語系の専門学校に入りました。鎌倉女子大は「(附属で)6年通ったからもういいよ」みたいな(笑)。で、とにかく家を出たくって「私は絶対英語をやりたいんだ」と理由をこじつけて。「遠くて家から通えなくて寮付き」、そんな学校を一生懸命探したらそこしかなかったんです。で、そこを卒業してからは5年間、旭区の老人ホームで働いてました。
--- どんな職場でした?
千:私、核家族に育ったので、家にお年寄りがいなかったんですよ。だから、初めはお年寄りが異物に見えましたね。だけど、そこですべてを教わりました。居住者の方から。仕事、人生、すべてですね。人間の後(あと)ざまも見たし、最終的には死も見たし。働いてるから数字関係も見せられたし、人との接し方も。すべて。
それで、私が変に葬式慣れをしてしまって、自分の祖母が亡くなったときに、大好きだったんですけど泣けなかったんです。もう業務的になって。「あ、私これ人間として駄目だ」と思った。で、ものすごく、なぜかわかんないけど人生を考えたんですよ。先々のことを。で、病的だったのかも知れないけど、ひとりになりたくて。ひとりの究極はなんだろうと思って、海外に行ったんです。当時付き合っていた彼氏も日本に置き去りにして(笑)。ひとりでワンウェイ・チケット買って、オーストラリアに行きました。ワーキング・ホリデイ・ビザで1年間。
--- コアラは触りました?
千:コアラは食べました(笑)。カンガルーも。カンガルーは、おいしいです。コアラはちょっとくさいです。
--- で、日本に戻ってきて?
千:戻ってきて。いろんな商売に携わりたくて派遣で1年間ぐらい色んな会社を転々として、最終的には27歳から32歳ぐらいまでチーズケーキ・ファクトリーにいました。渋谷の道玄坂のいちばんてっぺんにあった本社で財務とマーケティングをやってました。
--- 勝さんとの出会いは?
千:オーストラリアから帰ってきたばっかりの、最初の派遣先に入って2ヶ月ぐらいの頃に911事件が起きたんですね。あれで派遣が全部クビ切りになって。
理由はともかく、私としては初めてクビ切りというのにあって、友達みんなを「飲みに行こう、飲みに行こう」って誘ったんだけど、その日はなぜか全員に断られたんです。で、とにかくひとりでも飲みたくて。「あ、そういえば磯子にバー(当時はダーツバー)ができてたな」と思って。
--- じゃあ、ダーツが目的で来たんじゃないんですね。
千:うん。ダーツができるのは知らなかったし。
--- 勝さんとはすぐに意気投合して?
千:いえ、ぜんぜん。
--- ひとりでしんみりと?
千:そうですね・・・。つまんない店だなと思いながら(爆笑)。いつ行ってもお客さんいないし。
--- 逆にひとりでゆっくり飲めるのが良かったんですかね。
千:そうですね。そのときはそれを求めてたので。
--- 当時の勝さんの印象は?
千:最初にこの店に来たときに、いきなりCDを渡されたんですね。「これ、俺のCDなんだよ。聞いてよ」って。
「あぁ? なんなのこの人」と思って(笑)。でも借りたからには返さなきゃいけないじゃないですか。だから急いで聞いて、返しに来ました。 |
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千のココが好き! 〜お客様の声〜
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大ちゃん(25歳・男性)
今の会社に入って2〜3ヶ月ぐらいたった頃、ゆっくりできる「行きつけの店」が欲しくなって、前から気になっていた「千」に、とりあえず一人で入ってみました。
それがキッカケで、今ではすっかりスタッフと顔なじみ。酒・料理が美味なのはもちろん、とにかくここに来ると楽しいんです!!
西やん(20歳・男性)
会社の同僚と一緒に来たのが最初です。それ以来、フレンドリーで明るい店員さんと、おいしいお酒・おいしい料理があるから思わず来ちゃうんすよ。一人で来ても、仲間と一緒のときでもくつろげます。「千」に来るようになって、焼酎がますます好きになっちゃいました。
家族連れのパパさん
なんといっても焼酎の数がすごい! 驚きです。妻が芋焼酎好きなんですが、僕もこの店に来るようになって芋焼酎が大好きになりました。芋だけじゃなくて、ほかにも色んな焼酎に「挑戦」できて楽しいです。
それと、磯子とは思えないほどオシャレで落ち着いた雰囲気なのも、とても気に入ってます。座敷があるので、子どもと一緒でも気軽に来られるのが嬉しいです。 |
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千寿さんインタビュー 〜子どもの頃の夢は「お嫁さんあたり」〜
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--- では、千寿さんにも一問一答。最近怒ったのは?
千:怒るっていうのはあんまり無いですね、私。
--- じゃ、ご主人が一方的に怒ってるんですか?
千:はい(笑)。
--- スポーツはやってますか?
千:やってないです。
--- やる気は?
千:ないです。
--- そんなにキッパリ言う人も珍しいですね(笑)。たいていは、「やりたいけど時間が・・・」っていうような返事が返ってくるんですが。
千:(笑)。今までずーっとパソコンに向かって座り仕事だったんで、今がいい感じです。立ち仕事ですし。
--- ま、そう言わず、気が向いたらぜひワウディー杉田に行ってみてください! 磯子区唯一の岩盤浴もあります!
千:はい(笑)。
--- 好きな本やマンガは?
千:本はあんまり読まないですね。マンガは最近好きになりました。『デスノート』から。知り合いから借りて、ものすごく面白かったです。感動しました。あと『ワンピース』で泣きました。
--- 休日の過ごし方は?
千:家でまったり。ぼーっとしたり、陽に当たったり。あとは、ラジャの湯(戸塚区)に行ったりします。彼が打ちっ放しをやってる間に私がお風呂に入るんです。打ちっ放しがラジャの中にあるんです。
--- 好きな音楽は?
千:激しくなければ全般的に好きです。
--- 思春期によく聞いたのは?
千:『時代』!
--- 中島みゆき? 暗いですねー(笑)。
千:暗いなぁ、やだなぁ(笑)。やめて! ポップスとかそういうのばっか聴いてて、そのさなか、『時代』がポッと入ってきたんですよ。それでなんかグッと来ましたね。
--- 好きなブランドは?
千:ブランドは興味ないです。
--- 子どもの頃の夢は?
千:子どもの頃の夢・・・子どもの頃の夢・・・お嫁さんあたりでしたかねぇ。
--- 好きな言葉は?
千:楽しいという字。
--- え? 字? どのへんが?
千:楽しそうじゃないですか!
--- (笑)。おもしろい回答ですねぇ。
千:あの、こういう・・・はじけてる感じが・・・ラクとも読むし。
--- 勝さんはどんな人ですか?
千:おっと!
勝:ジョージ・クルーニーに似てる!
千:んふふ(笑)。ピュアな人ですね。カドがあるけどピュア(笑)。
--- どうしてピュアでいられるんでしょうね。
千:うーん、自己愛もあるでしょうし。なんだろう。たぶんそういう生き方しかできないんじゃないですかね。
--- 最後に勝さん、千寿さんはどういう人ですか?
勝:素朴です。素朴であったかい・・・あったかいかな? うーん・・・、あったかい! |
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