25周年を迎える人形の家に行って来ました
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2010年12月24日取材 |
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山下公園のそばにある「横浜人形の家」(以下、人形の家)。磯子区の人は、どのくらい訪れるものでしょうか?
行ったことありますか?
いま、人形の家で、「文化庁メディア芸術祭 巡回企画展 in 横浜人形の家 〜横浜でつながる6つの物語〜」という展覧会が開催されています。1月10日(祝・月)までです。
この展覧会には、既報の通り、うだひろえさんの作品も展示されているということで、磯子マガジンも本当に久しぶりに、人形の家に行って来ました。 |
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JRの場合、石川町駅に着いたら、磯子方面側の出口(元町口=南口)に向かいます。 |
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老舗スーパーのもとまちユニオンは建替工事中。高速道路の向こう側の仮店舗で営業中。 |
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元町商店街を抜け、高速をくぐって信号を渡り、右折。かつてはこの辺にtvkがありました。 |
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横浜地方合同庁舎の向こうに、シルバーになったマリンタワーが見えてきたらもうすぐです。 |
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進行方向左手に人形の家が見えてきます。歩道橋(というのでしょうか)に昇れば、そのまま直結しています。 |
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マリンタワーを背景に、かっこいい「人形の家」。5年ほど前にリニューアルしたそうです。 |
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うだひろえさんの展示会場は、エスプレッソのおいしいカフェ
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今回は、人形の家の企画・広報・展示マネージャーである、玄田(げんだ)さんに館内を案内して頂き、いろいろなお話を伺いました。
今回の展覧会は、人形の家25周年の記念企画として、今までにない意欲的な内容。従来の「人形」という枠を少しはみ出しつつ、“デフォルメ”という点では人形と共通項のあるメディア芸術をとりあげることで、これからの、「未来の人形の家」の可能性を探っていく、そういう狙いを持っているとのこと。
会期は2011年1月10日(祝・月)まで。連日午前10時〜午後6:30。入場無料。12月30日(金)〜1月1日(祝・土)はお休みです。
ただし、うだひろえさんの作品が展示されているカフェは午後7時までで、12月31日(土)は午後10時からオールナイト営業あり。
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それでは、うだひろえさんの展示を先頭に、今回の展覧会の模様をご紹介します。 |
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人形の家に無事、到着しました。壁面に、今回の企画展の大きなパネルがあります。 |
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入ってすぐの場所で、うだひろえさんが描いたA4サイズの「山下イラストMAP」が無料配布されています。 |
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この素敵なカフェが、うだひろえさんの作品展示会場なんです。 |
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コーヒーだけでなく、サンドウィッチやタコ・ライス、ケーキやアルコールもあります。 |
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そして店内には、うだひろえさんの作品たちが、めいっぱいたくさん展示されています。 |
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文化庁メディア芸術祭の審査委員会推薦作品に選ばれたケータイ・コミック「ラス☆チル」の完成データ(左)と手描き原画(右)。 |
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ここでも無料配布中の「山下イラストMAP」と、その隣には手作りの原画アルバム。 |
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うだひろえさんの作品が展示されているCafe Elliott Avenueは、12月30日(木)はお休み。
31日(金)は午後10時にオープンし、翌2011年1月1日(祝・土)の午前2時クローズという特別営業。
そして1月2日(日)から展覧会最終日の1月10日(祝・月)までは休まず営業するそうです。 |
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シアトル以外は、ここでしか飲めないエスプレッソ
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ところで、展示会場のCafe Elliott Avenueは、とにかくコーヒーにこだわったお店です。その秘密は、「夢のコーヒー豆」と世界で絶賛されている、米国シアトルから直輸入されている焙煎豆。シアトル以外では、世界中で、この横浜の、人形の家の、Cafe
Elliott Avenueでしか飲めないそうです。それも、スタッフの波多さんが、豆を焙煎しているデビット・ショマー氏に直接指導を受けたからこそ。
コーヒーが苦手、エスプレッソが苦手、という人も、「このコーヒーなら飲める、オイシイ!」と感想を残すことが多いそうなので、ぜひ一度お試しを!
磯子マガジンも頂きましたが、香り豊かで、でも飲みやすく、とてもおいしかったです! |
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エスプレッソにミルクで描かれるラテアート。キレイです! |
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ここのエスプレッソはなぜこんなに美味しいのか。そのヒミツは・・・、この写真をクリックしてください。 |
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電気自動車の天井にはネコ! 人形の家の玄田さんが声をかけると、しっかりカメラを向いてくれました。 |
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○関連サイト
Cafe Elliott Avenue 公式サイト |
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神様、仏様をCG化した岸啓介さんは磯子区在住
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今回の展示のサブタイトルは「横浜でつながる6つの物語」です。うだひろえさん以外に、横浜にゆかりのある5人のアーティストの作品が展示されており、人形の家の無料エリアですべてを見ることができます。
うださんに続いてご紹介する2人目のアーティストは、岸啓介(きし・けいすけ)さん。なんと、岸さんも磯子区在住(!)なんだそうです。 |
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2階エントランスに展示されている「機械佛大鑑」。さまざまな神仏が独特の質感のCGで表現されています。 |
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こちらは2階プチギャラリーの「昆虫物語図鑑」。架空の昆虫が、緻密なストーリーに沿った造形で作られています。このストーリーを読むのがとても楽しい! |
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○関連リンク
岸啓介読本 ←岸啓介さんの公式サイト
岸さんは、第3回文化庁メディア芸術祭デジタルアートノンインタラクティブ部門大賞と、第4回文化庁メディア芸術祭デジタルアートノンインタラクティブ部門優秀賞を受賞しています。 |
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松尾高弘さんによる、鑑賞者が作品に参加するインタラクティブ・アート
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3人目のアーティストは松尾高弘(まつお・たかひろ)さん。インタラクティブな作品、つまり鑑賞者が介在することによって、即興的に形が変わっていく作品が展示されていました。 |
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今回の展示会のために作られた、はまのゆかさんとのコラボレーション作品。鑑賞者が指輪をはめて動かすと、それ合わせて星が揺らめきます。 |
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横から見るとこうなってます。スクリーンの裏側で赤いボールを動かす女の子。 |
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松尾さんは、アーティスト活動の最初の個展を開いたのが横浜だったそうです。
○関連リンク
TAKAHIRO MATSUO - Interactive Art Works - ←松尾高弘さんの公式サイト
松尾さんの作品は、第11回文化庁メディア芸術祭アート部門open formの推薦作品に選ばれました。 |
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はまのゆかの部屋
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4人目のアーティストは『13歳のハローワーク』(著・村上龍)のイラストで知られる、はまのゆかさん。以前の記事でご紹介したように、うだひろえさんの友人です。人形の家の玄田さんによると、「横浜(磯子区)に住んでいるうだひろえさんのお友達」ということも、今回の企画展に参加依頼した理由だそうです。
はまのさんの展示室は、メディア芸術祭の推薦作品だけでなく、バンド「スムルース」のアルバム「Beautiful Days」のジャケットに使われたイラストが壁一面に描かれていたり、福山雅治さんの『泣いたりしないで』PVが流れていたり、著書がたくさん並んでいたりと、ひととき、はまのワールドに浸れる「はまのゆかの部屋」になっています。 |
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はまのさんの作品は、小さな部屋の中に展示されています。部屋には、靴を脱いで入ります。 |
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壁に掛けられている一連の作品が文化庁メディア芸術祭マンガ部門で審査委員会推薦作品に選ばれたもの。 |
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はまのゆかさんの著書や、イラストが使われている書籍が展示されています。床に座って、ゆっくり眺めたい! |
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○関連リンク
from yuka ←はまのゆかさんの公式サイト
13歳のハローワーク 公式サイト
はまのさんの作品は、第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品に選ばれました。 |
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三国志の人形も作った川本喜八郎さん
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5人目に紹介するのは、アニメーション作家で人形も作られていた故・川本喜八郎(かわもと・きはちろう)さん。NHKの人形劇『三国志』の人形美術も担当されていたそうです。今回展示されているのは、アニメーション『死者の書』で実際に使われた人形たち。さらに劇場では、1月2日(日)と9日(日)のいずれも午後2時から、『死者の書』が上映されます。 |
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4階にあがると、マリンタワー、氷川丸などが一望できます。(クリックで拡大) |
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その風景も反射するガラスケースの中に、川本さんの作品が展示されています。 |
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『死者の書』で使われた人形。右の作品は、繭玉から絹を織っている(紡いでいる?)ようです。 |
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川本さんは、旧制横浜高工(現・横浜国大)の建築学科を卒業しているそうです。
○関連リンク
川本喜八郎 Official Web Site ←川本喜八郎さんの公式サイト
川本さんは、第7回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞と、第9回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞しています。 |
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大川原亮さんは、横浜で学ぶ現役大学院生
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6人目、最後にご紹介するのは、1986年横浜市生まれの大川原亮(おおがわら・りょう)さん。参加アーティストの中で最も若く、現在、東京藝術大学大学院の映像研究科アニメーション専攻に在学中。このアニメーション専攻のキャンパスは、みなとみらい線「馬車道駅」のそばの旧富士銀行建物内にあるそうです(BankArtにも使われていた、あの建物です)。 |
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こういう絵を1コマ1コマ描いて、撮影してアニメーションにしていくそうです。すごい! |
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劇場では、『アニマルダンス』などのアニメーション作品とダイジェストによる作品紹介が、ずっと上映されていて、いつでも見られます。 |
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○関連リンク
ヨコハマ・アートナビ ←大河原さんのインタビュー
大河原さんの作品は、第12回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品に選ばれ、第12回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門奨励賞を受賞しました。 |
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常設展示&25周年特別企画展もおもしろい!
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以上、「文化庁メディア芸術祭 巡回企画展 in 横浜人形の家」についてご紹介してきましたが、これは、今回だけ特別に館内各所の入場無料エリアで開催されているもの。ほかに、常設展示用のスペースなどが置かれている、人形の家の中核施設である有料エリアがあります。
そして、磯子マガジンが過去、人形の家のこのエリアに入ったことがあるのは一度だけ。オープンした直後なので、ほぼ25年前です。正直、どんな展示だったのかおぼろげにしか覚えていませんでした。
久しぶりに訪れてみた感想は、「とてもおもしろい! こんなにおもしろいんだったら、もっと何度も来れば良かった!」。というわけで、最後に人形の家の有料エリアも紹介します。 |
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常設展示エリア、入ってすぐ。国内外の人形がたくさん並んでいるコーナー。 |
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世相を映す人形が時代別に並ぶコーナー。磯子区が生んだスーパースター、美空ひばりさんの貴重な人形(というよりフィギュア!)もあります。 |
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建物付きの超豪華なひな飾り。三人官女もいるし、奥にはお内裏様やお雛様もいます。 |
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人形の家25年の歩みを振り返る特別企画展は、1月30日(日)まで |
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○関連リンク
横浜人形の家 公式サイト |
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