トップ イベント
カレンダー
お出かけ
アドバイザー
根岸
タウンマップ
磯子
タウンマップ
杉田
タウンマップ
洋光台
タウンマップ
地元で働く!
求人情報

プリンス跡地の都市計画提案取り下げ説明会

2008年8月3日取材
旧横浜プリンス跡地について、跡地利用者の事業者が主催する説明会が、8月1日と3日の2回に渡り、磯子公会堂で開催されました。

説明会の正式名称は「敷地内私道(旧プリンス坂)地下空洞安全対策工事の実施及び都市計画提案の取り下げに関する説明会」。
つまり、説明会は大きく、下記の2つのテーマに分かれていました。

(1) 明治時代に造られたとみられる地下空洞の安全対策工事の内容、プリンス坂通行止めに関する事柄

(2) 横浜市に提出した都市計画提案の概要と、それを取り下げることになった経緯、今後の見通しについて

磯子マガジンは8月3日の説明会を取材してきました。上記2つのテーマについて、それぞれ説明と質疑応答が行われるという形式で説明会は進み、全体で2時間。なお、説明については、8月1日と3日は同一の内容だったとのことです。
旧横浜プリンス跡地 説明会 旧横浜プリンス跡地 説明会
参加者は、8月1日が187人、3日は110人(主催者発表)
旧横浜プリンス跡地 説明会 旧横浜プリンス跡地 説明会
事業者側の出席者は(株)トーワ綜合システム、東京建物(株)、(株)UG都市建築
質疑応答の様子

都市計画提案取り下げについて

さて、実際の説明会での順序とは違いますが、先に都市計画提案の取り下げについて、どんな内容だったかをご紹介します。

まず、誤解の無いようにお伝えしておくべきだと思うのは、「都市計画提案の取り下げ = マンション等建築の取りやめ」ではないということです。

事業者側には現在、選択肢として・・・

(ア) 「都市計画提案制度を利用してマンション等を建築する」
 または
(イ) 「都市計画提案制度を利用せずにマンション等を建築する」

の2つがあります。いずれにしても、今のところの基本方針はマンション等を「建築する」です。

ただし、(ア)を行うために最初に作成・提出した都市計画提案は、いくつかの理由により、いったん取り下げます、というのが今回の説明の内容です。具体的な理由は、「跡地周辺の地域住民との合意に至らなかった」、「当初の予測以上に事業者側の費用負担が大きくなることが判明した」などです(詳しくは下記のスライドで)。

そして今後は、新たに都市計画提案を作り直して(ア)を行うか、または都市計画提案制度を利用しない(イ)で行うかのどちらかであるけれども、どちらにするかは未定です、ということでした。

これらの説明の結論部分に当たるスライドが下記の2枚です(クリックで拡大します)。
旧横浜プリンス跡地 説明会スライド 旧横浜プリンス跡地 説明会スライド
全てのスライドをご覧になりたい方は下記をクリックしてください。全部で44枚あります。(説明会で使われたスライドは全45枚です。1枚写しそこないました。申し訳ありません)
※拡大されたスライドをクリックすると、次のスライドが表示されます。
※戻りたいときはブラウザの「戻る」ボタンをご利用ください。
旧横浜プリンス跡地 説明会スライド
質疑応答では、「杉田などに負けない、住みよい街にして欲しい」「周辺住民の納得する計画を頑張って作ってください」「プリンス坂の公道化等に向けて住民から行政へ働きかける手段があれば教えて」「今後の方針が決まったら、説明会の開催を」といった、さまざまな意見が出ました。

地下空洞の安全対策工事について

説明会の順序とは逆になりましたが、続いて地下空洞の安全対策工事について。こちらは、プリンス坂の通行止めに大きな関係があります。

地下空洞らしきものは去年(2007年)4月に見つかりました。その後の調査で、空洞は長さ約110m。プリンス坂の下あたりを通っている。そして、どうやらこれは通称『間坂トンネル』と呼ばれる、明治21年に完成したトンネルの一部らしいということがわかりました。

このトンネルができてから、断崖絶壁で行き来しづらかった磯子←→森のあいだの交通の通がとても良くなった、そういう歴史的に意義深いトンネルだということを、磯子の歴史博士・葛城峻さんの講座で磯子マガジンも以前、教わりました。

この空洞が将来、崩落したりすることを防ぐため、「エアーミルク」と「流動化処理土」というもの使って、事業者が空洞を埋める工事をすることになったという報告があり、その具体的な手順や安全性についての説明が行われました。

安全対策の工事は2008年8月18日〜2009年2月28日の予定。プリンス坂は8月18日(月)から、クルマ、バイク、自転車に加え、歩行者も通行止めになります。ただし、工事が終了していなくても、安全の確保が確認できた段階で通行止めは解除される予定とのこと。

この工事に関する詳細は、下記のスライドをクリックしてください。全部で18枚あります。(説明会で使われたスライドは全19枚です。1枚写しそこないました。申し訳ありません)
※拡大されたスライドをクリックすると、次のスライドが表示されます。
※戻りたいときはブラウザの「戻る」ボタンをご利用ください。
旧横浜プリンス跡地 説明会スライド
この工事に関しての質疑応答では、「歩行者だけは何とか通行できるように、それを前提に考えて欲しい」「いや、安全が保証されないなら、やはり通行禁止にすべきでは」という参加者同士の意見交換がありました。結論としては予定通り18日から歩行者も含め、通行止めになるようです。

また、「通行止めは反対運動への嫌がらせで行っているのではないということを言明して欲しい」という参加者からの声に、「空洞の調査と安全のためです」という事業者からの回答がありました。

なお、空洞の安全対策工事を、事業者がこれから実施することからしても、マンション等の開発計画をとりやめたのではないことがわかると思います。


関連リンク
速報:横浜プリンス跡地 利用計画の概要 ['07.8.5]
横浜プリンスの気になるその後は・・・ ['06.10.14]

関連資料
図書館などに置かれている『磯子の史話』という本に、間坂トンネルのことが書かれています(267ページ、589ページ、594ページ)。
磯子マガジン トップへ戻る
copyright (c) 2008 Isogo Magazine all rights reserved.