トップ イベント
カレンダー
お出かけ
アドバイザー
根岸
タウンマップ
磯子
タウンマップ
杉田
タウンマップ
洋光台
タウンマップ
地元で働く!
求人情報
押しボタンのナゾ!?
普通の押ボタン式信号ではないような? 
場所は国道16号線の「磯子区役所前交差点」。磯子区総合庁舎の裏口近くにあるこの信号には、写真のような押ボタンがあります。
交差点の地図と押ボタンの写真
歩行者の様子を観察していると、子どもから大人まで、信号を待つ間にこのボタンを押していく人は少なくありません。車の交通量が多く歩行者が少ない交差点によくある、普通の押ボタン式の信号だと思っているようです。
でも、この交差点には「押ボタン式」という文字はありません。
写真:信号機についているフダ
あるのは、「歩行者支援信号」という文字。これはいったいどういう意味でしょう?
ただの盲人用信号でもないのでは・・・
押ボタンのあたりをもう一度よく見ると、杖をついて歩いている人のイラストと「からだの不自由な方の押ボタンです」という説明。
写真:押ボタン拡大
あ、盲人用信号かな。確かにボタンを押した後の青信号では「ピヨ、ピヨ」という音が流れます。
うーん。でもそれならなぜ「盲人用」と書いてないのでしょうか。たしか、そういう信号には「盲人用押ボタン」「盲人用信号」などと書いてあった気がします。いまひとつ納得できません。
正解は・・・ 歩行者信号を延長するボタン
ネットで探したら、あっさり答えが見つかりました。

この押ボタンは、歩行者用の青信号を数秒間長くするためのものでした。お年寄りや目の不自由な人、足腰のよくない人、そういった、信号を渡るのに少し時間がかかってしまう人のために用意されているボタンだったのです。

そうとわかれば交差点に戻って時間を計ってみましょう。その結果が下の図です。
図:信号の長さ比較
なるほど。押ボタンを押すと、歩行者用の青信号が10秒以上長くなりました。押さないときの約1.5倍の長さです。そして、そのぶん自動車用の青信号が短くなるんですね。

確かに歩くのがゆっくりな人には、20秒足らずの青信号は短かすぎるように思います。実際、クルマの多い国道などで、信号を渡りきれるかどうかわからないようなスピードで歩いているお年寄りを見かけて、ちょっと心配でドキドキしてしまうことはありませんか。
そう考えると、この押ボタンはなかなか便利ですね。自分自身が渡り切れる自信がない人はもちろん、そうでない皆さんも、信号を渡るのに時間がかかりそうな人が信号待ちしているのを見かけたら、迷わずこのボタンを押しましょう。
押すタイミングに注意
ただし、注意事項が2つ。まず、歩行者信号が青になってから押ボタンを押しても青信号は延長されません。青になる前(信号待ちをしている間)に押してください。
2つめ。このボタンを押すと自動車側の青信号が短くなるので、必要も無いのにむやみにボタンを押すと、無駄な渋滞を引き起こすことにもなりかねません。
歩行者信号の状態を音声で知ることもできます
さて、この「歩行者支援信号」は押ボタン以外にもうひとつ、目の不自由な人向けの機能を備えていることもわかりました。それはこのセンサー。
写真:センサー拡大
専用のレシーバーを持った人が信号に近付くと、このセンサーが感知し、交差点の名称と歩行者信号の状態(青、点滅、赤)を音声で教えてくれるのだそうです。(この音声通知機能は先の押ボタンとは関係なく働きます。)これは目の不自由な人にとっては、かなり心強い機能なのではないでしょうか。

その後、JR磯子駅に向かって歩いていて、フト気がつきました。バスターミナルのそばにあるこの信号にも「歩行者支援信号」のフダがかかっていたのです。
写真:磯子駅前の歩行者信号
押ボタンがないので青信号の延長はできないようですが、センサーがあるので、歩行者信号の状態を教えてくれる機能は備えているものと思われます。
最後に・・・
調べてみるとなかなか素晴らしい機能を備えていることがわかったこの信号。まだまだ数は少ないようですが、その便利さが多くの人に伝わり、できるだけ多くの信号がこのタイプになるといいですね。
トップに戻る
copyright (c) 2005 Isogo Magazine all rights reserved.