小さなバーで起きる物語 〜横綱チュチュ『MANI MANI』〜
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2006年11月13日作成 |
家出娘が飛び込んだのは、とあるバー。そこにはオカマのママがいて、アクの強い従業員の女性たちがいて、従業員の子どもたちの面倒を見るバツイチの女性がいて、認知症のおばあちゃんがいる。
そんな人たちと寝食をともにするようになった家出娘の前で巻き起こる、さまざまな出来事。わが子を捨てて男に走る女、バーという職場での人間関係の争い、それに巻き込まれていたたまれなくなった子ども。
家出娘はそこで何を感じるのか・・・。あなたは何を感じますか? |
「横綱チュチュ」は磯子区のお母さんたちが中心になって結成されたアマチュア劇団です。お母さんたちだけでなく、子ども達も一緒に出演するのがとてもユニーク。その第3回本公演がいよいよ11月24日・25日の2日間に渡り、杉田劇場で開催されます。磯子マガジンは、本番を2週間後に控えた金曜の夜、稽古の模様を取材して参りました。 |
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今夜の稽古場は磯子ケアプラザ。磯子区役所の先、磯子センターのお隣です。 |
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右が演出の団のぼるさん。左は舞台監督のおざきのりこさん。 |
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今回の演目は「MANI MANI」(まにまに)。脚本は、横綱チュチュの菱倉あゆみさん。そして演出は、フリーの演出家の団のぼるさん。団さんは、神奈川県の演劇で長く活躍され、今春に行われた「横濱世界演劇祭2006」の事務局長もつとめられました。横綱チュチュのこれまでの本公演もすべて団さんの演出です。
その団さんの厳しい指導のもと、稽古場は緊張感でいっぱい。芝居の稽古を生で見るのは初めての磯子マガジンは、その雰囲気に少々ドギマギしつつ、カメラのシャッターを切り続けたのでした。 |
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とはいえ、稽古から垣間見えるストーリーは決して難解なものではなく、どんな人の身のまわりでも起こりそうな、でもいろいろと考えさせられる出来事をつづったもの。
そして、団員の演技力も相当なものなのではないでしょうか。横綱チュチュのメンバーの中には、ふだん地域活動の取材などで何度もお会いしてる方が何人もいるのですが、稽古ではすっかり女優・俳優の顔。「おぉお。すごいなぁ、本職の役者さんみたい!」と、磯子マガジンはすっかり感心してしまいました。 |
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演出・団のぼるさんのお話し
今回の芝居は、アット・ホームな感じなんだけど、そこで「どっこい人間は生きてるんだよ」っていうことを言いたいなって思うんです。失敗や傷はいっぱい背負ってるけども、それでもみんな生きていくよ、生きるためには仲間が必要なんだよ、っていうことをわかってもらえるといいかなぁって思ってます。大人だって失敗していいんじゃないか、やり直しができるんだよっていうところを少しでもわかってもらえるといいかなって。
横綱チュチュには素晴らしい点が3つあります。親と子が一緒に舞台を作るっていうことがひとつ。それから地域にしっかりと根ざしている。そして、いいものを作ろう、いい芝居をやろうっていう意欲がとても強い。この3つは凄く大事なことだと思うんですよね。
だから今回も、きっといい舞台になると僕は思ってます。学芸会みたいなものじゃなくて、いい舞台を地域に提供しようとする、そういう努力はすごいですよ!
横浜にもアマチュア劇団はいっぱいあるけど、「横綱チュチュ」のように、地域にしっかり根ざしている劇団はなかなか無いんですよ。素晴らしいですね。そんな劇団を、磯子区の人たちは自慢していいと思いますよ。 |
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★公演データ |
イベント名 |
MANI MANI 〜劇団「横綱チュチュ」第3回本公演〜 |
日時 |
@2006年11月24日(金) 午後6:30開場、午後7:00開演
A2006年11月25日(土) 午後12:30開場、午後1:00開演 完売(当日券なし)
B2006年11月25日(土) 午後4:30開場、午後5:00開演
※Bは当初午後7:00開演とご紹介しましたが、午後5:00開演の誤りでした。お詫びして訂正いたします。 |
場所 |
杉田劇場ホール (JR・シーサイドライン「新杉田駅」徒歩1分、京急「杉田駅」徒歩5分) |
料金 |
500円 (日時指定、全席自由) |
脚本 |
菱倉あゆみ |
演出 |
団のぼる |
予約・問合せ |
○劇団「横綱チュチュ」事務局 大島 電話:045−770−1573(FAXも同じ)
または
○杉田劇場 電話:045−771−1212 |
◆参考リンク
「横綱チュチュ」公式ホームページ |
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