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杉田の落語会の思い出がつまったネタ帳

2011年5月6日作成
杉田落語会のネタ帳を手に笑顔の佐藤さん最近では「ネタ帳」と言うと、漫才やコントをするお笑い芸人さんたちが、笑いの種・アイディアを書き留めておくためのノート、という認識が一般的。

でも今回ご紹介する落語のネタ帳は、それとは役割が違います。

落語のネタ帳は、その日、誰がどんな落語を演じたか、演目が記録されている帳面です。例えば「寿限無 林家○○」「時そば 三遊亭○○」とか書いてあります。

しかも、舞台袖や楽屋に置いてあって、上演中にその場でどんどん記載していくんだそうです。なぜかというと・・・

そもそも、落語では、出演者の誰がどの演目を話すか、事前に決められていない。後から出る人は、今日、他の人がどんな演目をとりあげたかをネタ帳でチェック。同じ演目をやらないようにするのはもちろん、場の流れや雰囲気を感じ取って、自分の演目を決定する。

ネタ帳は、そういう大事な役割を果たすものなのだそうです。

そんなネタ帳ですが、もちろん、記録としての価値も大きい。後年、「あのとき誰が何を演じたか」をつぶさに知ることができます。

今回ご紹介するのは、「杉田落語会」と「いそごふるさと寄席」のネタ帳。両方の寄席の主催者リーダーとして活躍している佐藤祐治さん(上写真)の自慢の品です。

そのネタ帳の中身を、惜しげもなく大公開して頂きました。


第1回杉田落語会
昭和53年(1978年) 8月28日(月)
杉田スタンプ会館
杉田落語会のネタ帳
佐藤さんは、大学生のとき、船旅で三遊亭友楽さん(現在の6代目三遊亭圓橘さん)と知り合い、それが縁で、後に佐藤さんの地元・杉田で「杉田落語会」を開くことになりました。
記念すべき第1回は、今から30年以上も前の8月の平日。会場はぷらむろーど杉田商店街の杉田スタンプ会館。出演は、林家九蔵(くぞう)さんと三遊亭友楽さん。九蔵さんは、笑点でおなじみの現在の三遊亭好楽さん。友楽さんは現在の6代目三遊亭圓橘さん。当時はお二人とも二ツ目でした。

第2回杉田落語会
昭和53年(1978年) 10月26日(木)
横浜銀行杉田支店
杉田落語会のネタ帳
2ヶ月後に開催された第2回杉田落語会で、早くも会場が変わりました。新しい会場は横浜銀行 杉田支店(当時はまだ、らびすたはなく、新杉田駅前に横浜銀行の建物がありました)。第1回の杉田寄席が開催されているときに、商店街をたまたま通りかかった横浜銀行・杉田支店の当時の支店長が、寄席の会場から聞こえてくる笑い声に耳を留め、「次はぜひウチで!」と申し出てくれたのだそうです。出演者には三遊亭楽太郎さん(当時は二ツ目)の名前があります。現在の6代目三遊亭圓楽さんです。

第3回杉田落語会
昭和54年(1979年) 1月18日(木)
横浜銀行杉田支店
杉田落語会のネタ帳
第1回・第2回には、真打の落語家さんは出演していませんでしたが、年が明けて開催された第3回には、真打の古今亭志ん駒さんが登場しました。このことからも、落語会が順調に大きくなってきたのがわかります。

第4回杉田落語会
昭和54年(1979年) 5月8日(火)
横浜銀行杉田支店
杉田落語会のネタ帳
第4回では、これまた笑点でおなじみ、林家木久蔵さん(現・林家木久扇)が出演。当時、既に真打でした。また、余興として紙杉田の林家一楽さん(現・林家正楽)のほか、地元・杉田の子どもたちが踊りを披露しました。大雨にも関わらず、225人のお客様が集まったそうです。

第5回杉田落語会
昭和54年(1979年) 10月3日(水)
横浜銀行杉田支店
杉田落語会のネタ帳
区切りとなる第5回には、大御所の桂歌丸さんが出演。佐藤さんは、ハワイで出演交渉したそうです。また、最後に全員で大喜利が行われたと書かれています。それにしても、1年と1ヶ月あまりで5回も開催された杉田落語会。当時はかなりのハイペースだったんですね。

第6回杉田落語会
昭和55年(1980年) 1月11日(金)
横浜銀行杉田支店
杉田落語会のネタ帳
直後の2月1日に「大日本落語すみれ会」が結成され、のちに「円楽一門会」になります。同会の現在の主要メンバーが総出演していますね。現会長の三遊亭鳳楽さん、幹部の林家九蔵(現・三遊亭好楽)さん、三遊亭友楽(現・三遊亭圓橘)さん、三遊亭楽太郎(現・三遊亭圓楽)さん。すごい顔ぶれです。
と、まだまだネタ帳は続くのですが、長くなったので今回はここまで。続編にご期待ください。

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ところで、佐藤祐治さんは、杉田の花屋さんの社長さんです。駅のそばの人通りの多い場所にお店を構えています。杉田近辺にお住まい、あるいは駅を利用していれば、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
フローリスト 花だより プララ店 佐藤社長 フローリスト 花だより らびすた店 佐藤社長
「フローリスト 花だより」は杉田に2店舗。左は京急杉田駅そば「プララ」の入口付近にあるプララ店。右はJR新杉田駅そば「らびすた」2階にある「らびすた店」。プララとらびすたの両方にお店があるのは、「フローリスト 花だより」だけです。
花屋さんと落語。ちょっと面白い組合せですね。
あ、花といえば、もうすぐ母の日です。今年は5月8日(日)です。カーネーションは、「花だより フローリスト」で。運良く佐藤社長に会えたら、花束を作ってもらうまでの時間に、落語の話を聞いてみてはどうでしょう。来年の「いそごふるさと寄席」の出演メンバーを教えてもらえたり、するかも知れません。
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