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小学校の給食にフランス料理

2009年6月5日取材
少し前の話題ですが、6月に横浜市立の小学校でフランス料理の給食が出たのを取材してきたのでお伝えします。

これは、磯子マガジンではおなじみの「横浜ガストロノミ協議会」(会長=霧笛楼総料理長・今平茂さん。屏小・浜中OB)のシェフたちが考えたフランス料理のメニューが、横浜市立の全小学校・特別支援学校の給食に出されるというもの。

磯子マガジンが取材してきたのは、磯子駅そばにある森東小学校です。

シェフがメニューを考え、各学校の調理員が実際に調理

給食って、「どこかの工場である程度まで調理され、それが学校の給食室に届いて、最後の調整をする」ものだと思っていたのですが、そうでは無いそうです。

事前に配られるレシピに従い、それぞれの学校の給食室で、給食調理員の方たち(子どもの頃は敬意と親しみをこめて「給食のおばちゃん」と呼んでいませんでしたか?)が、食材を洗って切るところから調理して完成させるまでをやっているんだそうです。ですから、調理員の方たちは勤務時間も朝8時から夕方の4時45分までで、給食が終わっても後片付けに翌日の下ごしらえと仕事がたくさんあります。

フレンチ給食が出る日、磯子マガジンが給食室に到着したのは午前11時過ぎ。給食は完成間近でした。
小学校の給食にフランス料理 小学校の給食にフランス料理
給食室には大きな鍋が3つ。
小学校の給食にフランス料理 小学校の給食にフランス料理
こちらは、リヨン横浜風スープを作るお鍋
味見中
小学校の給食にフランス料理 小学校の給食にフランス料理
味見の結果を意見交換して、最後の調整を行います。
ひと皿の分量を秤でチェック
小学校の給食にフランス料理 小学校の給食にフランス料理
クラスごとの容器に入れる分量も、やっぱり秤でしっかりチェック
これが完成品(クリックで拡大)
さて、この日のメニューをご紹介しましょう。
○リヨン横浜風スープ
○ポテトリヨネーズ
○胚芽パン
○横浜牛乳
○アイスクリーム
このうち、「リヨン横浜風スープ」と「ポテトリヨネーズ」が横浜ガストロノミ協議会で考案したメニュー。横浜市とフランスのリヨン市が姉妹都市を結んで50周年ということで、リヨンにちなんだメニューでした。

調理員の方たちによると、今回のフレンチ給食は、普段より少し調理に手間がかかるメニューなので、段取りに注意しながら作ったとのこと。ちなみに、年に8品ぐらいは、今回のように全く新しいメニューを作る機会があるそうです。

ところで、取材中、何人もの先生が「ウチの学校は調理員の方が優秀だから給食がすごくおいしいんですよ!」と、嬉しそうに話してくれました。そんな、「横浜のシェフが考え、優秀な調理員が調理したフレンチ給食」を、先生と子どもたちがいよいよ口にする時間がやってきました!
小学校の給食にフランス料理 小学校の給食にフランス料理
給食の時間の前に、検食が行われます。普段は校長先生が、この日のように校長先生が不在時は副校長先生が検食を担当。
職員室でも、担任を持たない先生たちの給食の準備が始まります。
小学校の給食にフランス料理 小学校の給食にフランス料理
子どもたちが次々に給食室にやってきて、給食を教室まで持って行きます。懐かしい光景です。
なんだか若い先生(?)がたくさんいるなぁと思って話を聞いたら、教育実習で来ていた「先生の卵」の皆さんでした。
小学校の給食にフランス料理
子どもたちには「おいしい!」と大好評。「スープにパンをつけて食べたらおいしかった」と独自のアレンジをしている子もいました。
小学校の給食にフランス料理 小学校の給食にフランス料理
小学校の給食にフランス料理 小学校の給食にフランス料理
4年1組の藤井先生も・・・
教育実習の学生さんも・・・
小学校の給食にフランス料理 小学校の給食にフランス料理
6年2組の内先生も大満足!
給食が終わると、保健給食委員の5・6年生が、給食室の献立を明日のものに書き換えます。
子どもたちの声
「ポテトリヨネーゼがうまかった!」
「おなかいっぱい!」
「リヨネーゼはにおいがイヤだなと思ったけど、食べたらおいしかった」
「そごうで食べたフランス料理と同じ味がした。本格的だった」
「野菜がたくさん入ってて、見た目もフランス料理!」(お父さんがフランス人のお子さん)
「フランス料理食べたことある人?」と聞いてみたら、クラスの半分弱くらいの子どもたちの手が挙がりました。

先生の話
「リヨン横浜風スープは、サラッとしてるけどコクもありますね。濃すぎず、飲みやすい上品な味です。」
「うちの学校の給食はいつもおいしいんですけど、今日の献立は話題性もあるし、すごかったです。リヨネーゼのオリーブ・オイルの香りが『フランス!』という感じで、おいしく頂きました。」
「ポテトリヨネーゼが、スパイスなのか、ハーブなのか、そういうのが効いていてすごくおいしかったです。この味は、普通の給食には無いですね。」

給食調理員の方の話
「リヨネーゼがおいしかったです。オリーブオイルが入ってるのかな。普段食べない味でした。子どもたちの意見も入っていて、今の子どもの口に合うんでしょうね。今日はほとんど残りませんでした。」
調理員の方たちの昼食は、普通にお金を払って自分たちの作った給食を食べるんだそうです。
小学校の給食にフランス料理 小学校の給食にフランス料理
この仕事を始めて10年以上のベテラン調理員、佐藤さんと福山さん。

森東小学校の校歌

小学校の給食にフランス料理初めて取材した学校恒例、「校歌」のコーナー! 写真はクリックで拡大します。卒業生の皆さん、懐かしのメロディーを思い出しましたか?

ところで、森東小学校の体育館は校舎の中にあるんですね。ビックリしました!
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