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ハマのブルース・キング、エディ藩さんのスペシャル・ライブ

2007年6月22日取材
ハマ(横浜)のブルース・キングと言えば、エディ藩さん。横浜本牧発のGSグループ「ザ・ゴールデン・カップス」(カップス)のギタリストです。磯子区出身で、後にゴダイゴでも大活躍するキーボーディスとのミッキー吉野さんも在籍したカップスの解散後、エディさんは俳優・藤竜也さんとの共作による『横浜ホンキートンクブルース』でヒットを放ち、一時ブランクがあったものの、現在も現役バリバリでライブやCDリリースなどの活動を続けています。

そんなエディさんは今年でなんと還暦! そして誕生日である6月22日の夜、60歳とデビュー40周年を同時に祝うスペシャル・ライブ「60−40ライブ」が、高島町(横浜と桜木町のあいだ)にある横浜最大級のライブハウス横浜Blitzで、開催されました。

この日は、ミッキー吉野さんはもちろん、久しぶりの共演となった柳ジョージさん、エディさんのニュー・アルバムでもバックをつとめた中村裕介さんほか、飛び入りゲストに井上堯之さん、マモル・マヌーさん、シーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠&シーナご夫妻などなど、実に豪華で多彩な面々がエディさんをお祝いするために横浜に大集合。

そしてそしてライブ後には、磯子マガジンによる、エディさんとミッキーさんの独占(?)ミニ・インタビューまで実現してしまいました。ライブの模様とあわせて、じっくりご覧ください。

エディさんを慕う超豪華メンバーによるライブ

いきなり柳ジョージさん登場


午後6時。いよいよステージの幕が開くと、いきなり柳ジョージさんがエディさんとともに登場。「Hide Away」に続いて「Sunshine of your love」。う〜ん、すごい。この二人のギター・バトルが見られるなんて、夢のようです。
「B Side Blues」「Georgia on my mind」と続き、あっという間に豪華共演は終了。
エディ藩&柳ジョージ エディ藩&柳ジョージ
オープニングから、いきなり「エディ藩&柳ジョージ」、夢の共演!

鬼ころしBLUES BAND

続いて、エディさんのMCに導かれ、鬼ころしBLUES BANDがステージへ。鈴木司さんのブルース・ハープがうなります。カッコイイ!
3曲目でシャツを着替えたエディさんが再び登場し、「Born in Chicago」を共演。
エディ藩&鬼ころし エディ藩&鬼ころし
鈴木司さんのクレイジー・ハープが炸裂! 鬼ころしBLUES BAND
鬼ころしのステージが終了すると、エディさんはそのままステージに残って次のバンドを紹介します。どうやら、今夜は、エディさんはそれぞれのバンドと共演してから呼び込みをする、というのがスタイルのようです。エディさんの司会姿、なんとも貴重です。

AMI☆TAME★CHOO


ということで次に登場したのは爽やかなアコースティック・ユニット「AMI☆TAME★CHOO」。ふだんは「AMI☆TAME」として活動しているお二人ですが、今夜はCHOOさんが特別参加。
さらに後半ではエディさんがアコースティック・ギターを抱えて「So Sad」を共演。そんな、めったに見られない「さわやかエディさん」も、この特別な夜を象徴しているようでした。
AMI☆TAME★CHOO エディ藩&AMI☆TAME★CHOO
AMIT☆AME★CHOOとの共演では、エディさんがアコースティック・ギターを披露
そしてここで休憩に入る予定だったようなのですが、エディさんが間違えて(?)「中村裕介&ROXVOX」を紹介するハプニング。でも逆にそれが客席にあたたかいムードを呼び込み、リラックスした雰囲気で休憩へ。

中村裕介&ROXVOX


休憩あけは、仕切り直しでROXVOXが登場。カウボーイ・ハットにレスポール・サンバーストを抱えた中村裕介さんがはじき出すあのリフは「All right now」。そして、瞬間芸(?)「ダイナミック・だいぶつ〜」が2種類のバージョンで飛び出します。
後半、エディさんとの共演はなんとモンキーズの「I'm Believer」。しめくくりは、中華街出身のエディさんが故郷に捧げた名曲「Back to China Town」でした。
エディ藩&中村祐介&ROXVOX エディ藩&中村祐介
中村裕介&ROXVOXは、あの「ダ〜イナミック、ダ×ク×〜!」も演奏

STORMY MONDAY BLUES BAND with ミッキー吉野


いよいよ最後のバンドは、かつてエディさんがオーナーをつとめていた関内のライブ・カフェSTORMY MONDAYで、木曜日のエディさんDAYなどに出演していたSTORMY MONDAY BLUES BAND。この日のために久しぶりに集まったメンバーに加え、キーボードにはカップスでの盟友、ミッキー吉野さんが参加。
そんなスペシャルなメンバーを率いての一曲目は「In the midnight hour」。続いて、ゴールデン・カップスでもおなじみの「青い影」をミッキーさんが熱唱します。

この後、飛び入りゲストで登場したザ・スパイダースの井上堯之さんは、神戸でのライブにエディさんが駆け付けてくれた素敵なエピソードを披露し、関内の店名の由来となった「Stormy Monday blues」を共演。

そして本編最後の曲は、エディさんが「横浜ファンキーモンキーベイビー!!」という曲紹介で会場を笑わせて始まった、もちろんあの曲「横浜ホンキートンク・ブルース」です。
エディ藩&ミッキー吉野&STORMY MONDAY BLUES BAND エディ藩
この日のために再集結したSTORMY MONDAY BLUES BANDと。キーボードはミッキー吉野さん
ミッキー吉野 エディ藩&井上堯之
ミッキーさんは「青い影」を熱唱
飛び入りゲストにザ・スパイダースの井上堯之さん

出演者総登場でアンコール


アンコールでは出演者総登場のうえ、さらにサプライズ・ゲスト。カップスのマモル・マヌーさんと、シーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠さん、シーナさんがステージへ!!
アンコール
アンコール

エディ藩さん&ミッキー吉野さんにインタビュー

というわけで、とても熱く、とてもあたたかいライブは、あっという間に終演を迎えました。しかし、磯子マガジンにとっては、まだまだこの夜は終わっていません。激しく緊張しつつ、楽屋にてエディさんとのインタビューに突入です。

エディ藩さん--- お誕生日おめでとうございます。今日のライブはいかがでしたか?
エディ(エディ藩さん):思ったより緊張したんですけど、周りのミュージシャンが、思いっきり盛り上げてくれたので、一安心いたしました。
60歳っていうのは、昔だと凄く人生の節目でね、「おじいさん」ていうイメージなんですけど、今日実感したのはやっぱり「これからなんだなぁ」っていうことですね。
だから今日は通過点だと思ってますし、体が続く限り、ライブをずっと続けていきたいですね。
これからも、ひとつ上のものを目指してね。この歳で僭越でございますけども(笑)、もっともっと上の方へ行きたいと思ってます。

--- これまでの音楽活動を振り返って、特に印象に残っているアルバムはありますか?
エディ:うーん、すべてのアルバムが印象に残ってます。例えばミッキーとか、中村裕介とか昔から協力してくれてて、どのアルバムも、彼らの協力なしではできないものでしたからね。
自分が一番ラッキーだったなと思うのは、サポートしてくれるミュージシャンたちがね、親身になって協力してくれたっていうことですね。だから僕にとっては全部のアルバムに思い出があるし、思い入れがある。今まで出したソロアルバムもそれぞれ一枚ずつね、いい思い出がありますし、自分でもいまだに聞いてますね。

誕生ケーキ
ライブ中に、誕生日ケーキ・プレゼント! のシーン
--- 柳ジョージさんとの共演は何年ぶりですか?
エディ:ジョージとは30年ぶりですね。すごいスリリングでした。お互いに、気づかいあい、かばいあいという面もあり。演奏面ではね、ご愛嬌で失敗したところもあるんですけれど、僕としてはすごく新鮮な感じで良かったです。

(ここでミッキー吉野さんも登場。「お疲れ様!」の挨拶がかわされます。)

エディ:で、ジョーちゃん(柳さん)とは、最近は一緒に演奏はしてなかったんですけども、いつも、いい酒飲み友達でね。いつか機会があったら是非、共演しようっていう話をしていたんです。
今回僕が誕生日っていうことでね、応援に来てくれて。またこういう機会があったら・・・、柳ジョージがライブやるときに僕をゲストで呼んで頂けるなら、ぜひ参加してね、一緒にやりたいと思います。一回経験してしまったことだから、次回は演奏ももう少しスムーズになると思いますんで(笑)。

--- 今日(22日)、発売されたニューアルバムについて教えてください。
エディ:今回は僕の誕生日のライブに合わせてできたアルバムなんですけども。音楽40年やってきて、子どもの頃に聞いた曲も含めて、僕の思い入れの強い曲ばっかり、今回は入れてみて、自分のメモライズにしようと。そんな感じで作りました。

エディ藩さんとミッキー吉野さん--- では、ミッキーさん。エディさんにひとことお願いします。
ミッキー(ミッキー吉野さん):Happy Sixty! (笑)

エディ:(笑)

ミッキー:なんか面白いよね、時代が変わってるからさぁ、今はだいたい40歳ぐらいが成人っていう感じじゃん。60歳っていうとね、またなんか新たな出発点というか。特に日本では60歳以上で現役のミュージシャンて少ないじゃない。

エディ:60代っていうのは大事にしなきゃダメなんだよね。天然記念物みたいなもんで(笑)。

ミッキー:違うよ、これからまた働かなきゃ(笑)。定年後にまた新たなスタートっていう。(エディさんは)僕がアマチュアの頃の横浜のヒーローだったから。すごく影響されたし。

エディ:やっぱり環境に恵まれたっていうかね。子どもの頃から、ノンプロだったかもわからないけども、それぞれプロに近い技量持った子たちが周りにいてね。ただ、GSっていうのは確かに一時代を築いて、ブームを作りましたけど、やっぱり最後に残ってくのはね、やり続けた人たちだと思うんです。それが一番大事だと思うんですよ。

エディ藩さんとミッキー吉野さん--- 最後の質問です。私は磯子マガジンなので、磯子区に何かエディさんの思い出があれば、教えて頂きたいんですが。
エディ:磯子の思い出はね、子どもの頃、まだコンビナートが無かった頃ね、ミッキーの家の近くに偕楽園(料亭)があったんですけど、そのあたりに砂浜があってね。海水浴場があったんです、遠浅の。

ミッキー:渋いね(笑)、磯子っていえば遠浅の海だったからね。

エディ:そうそう。覚えてるんですよ、そこへ親に連れられて行って、海水浴したり、潮干狩りしたり、魚釣りしたり。そういう思い出がありますね。

ミッキー:海の家があってね。「磯子 海の家」っていう名前の。

エディ:そこだよ、そこ行ったの。マス席とかあったね。

--- 磯子のことを覚えていてくださって嬉しいです。今日はどうもありがとうございました。

ニューアルバム発売中!

インタビュー中にもあるとおり、ライブ当日でエディさんの誕生日でもあった6月22日、エディさんと、そしてROXVOXのニューアルバムがそれぞれ発売になりました。

○エディ藩 『60-40 Special』 (\3,000)
○ROXVOX 『DYNAMIC DYEBOOTS』 (\3,000)

発売元は、金沢区のウォーターカラーエンタープライズ/ブルースシティレコード。 詳しくは公式サイトのこちらのページをご覧ください。注文はこちらのページからどうぞ。

磯子マガジンはもちろん、ライブ会場にて2枚セットで購入しました。エディさんの新譜には「Back to China Town」の新録のほか、隠しトラックにあの名曲のスペシャル・バージョンを収録! ROXVOXの新譜には「横浜市歌 〜ブルースバージョン」の新録に加え、「ダイナミックだいぶつ」がなんと2バージョンも収められています。どちらも必聴です。

ゴールデンカップスとエディさんにまつわる話、いろいろ

ところで、若い世代には「ジーエスってなに?」という人も多いかもしれません。(かくいう磯子マガジンも、リアルタイムではGSを知りません)
そこで、横浜出身のゴールデンカップスとエディさんの凄さを少しでも知って頂くためのエピソードをいくつかお送りします。

GS(グループ・サウンズ)
ビートルズが現役で大人気だった60年代後半、日本で次々と結成されたバンド形態のグループ。沢田研二を擁した「ザ・タイガース」、かまやつひろし・堺正章・井上順などがメンバーに名を連ねた「ザ・スパイダース」などが有名です。アイドル然としたグループが大半だった中、エディさんの在籍した「ザ・ゴールデン・カップス」は当時、ひときわ異彩を放っていたそうです。

ザ・ゴールデン・カップス
磯子区のお隣、中区本牧のゴールデンカップ(現在も営業中)が生んだ伝説のGSグループがザ・ゴールデン・カップスです。結成は1966年。ライブではシングル盤の曲は演奏せず、英米の最新ロック、ブルース、R&Bをいち早くレパートリーにとりいれるなど、GSの枠を大きくはみ出した活動内容や佇まい、破天荒な言動などから、「日本で最初のロック・バンド」との評価も。1971年解散。

カップスのメンバー
カップスは、解散後も音楽シーンで大活躍したメンバーが多いのもすごいです。エディさんは、永遠の名曲『横浜ホンキー・トンク・ブルース』を世に送り出し、ミッキーさんは「ゴダイゴ」を結成して『ガンダーラ』『銀河鉄道999』などでヒットチャートを席巻。カップス時代はベースを担当していた柳ジョージさんは、「柳ジョージ&レイニーウッド」で一時代を築きました。ルイズルイス加部さんは「ジョニー、ルイス&チャー」(後の「ピンククラウド」)に参加し、日本のロック界に大きな足跡を残しています。そしていま気が付きましたが、ここに挙げた方、全員が現役で音楽活動中です!

カップスと磯子区
本牧といえば、磯子区根岸のすぐお隣。その上、ミッキーさんは磯子区出身。そのため、磯子マガジンの取材でも、これまで多くの「ゴールデン・カップスと縁のある人たち」にお会いしてきました。
「デイブさんは高校のときのクラスメートだよ」
「エディは高校の同級生」
「おれ、ミッキーさんちに新聞を配達してたんだよ」
「子どものころ、駅のとこでミッキーさんに会ってサインしてもらったんだ」
など、など、など。
磯子マガジンも、横浜の街なかで2度ほど、エディさんをお見かけしたことがありますし、磯子区内の某音楽スタジオに行ったら、「いま、(ルイズルイス)加部さんが上の部屋でリハーサルしてるよ」なんて言われたこともありました。

カップス再結成
2003年にはゴールデン・カップスを扱ったドキュメンタリー映画『ワンモアタイム』のために再結成ライブが実現。完成した映画は、地元・本牧の映画館(マイカル本牧内)で上映されるなどし、リバイバル・ブームが巻き起こります。その後もメンバー間の交流は盛んなようで、今回のエディさんのライブにも元メンバーが3人も駆け付けました。
ところで、ゴールデン・カップスに興味を持った方は、何はともあれ映画『ワンモアタイム』をご覧になることをおすすめめします。DVDも出ています。磯子マガジンには書き切れない素敵なエピソードがもりだくさんです。

横浜ホンキー・トンク・ブルース
エディさんが作曲し、俳優・藤竜也さんが作詞をした、横浜を代表するブルースの名曲。歌詞には横浜の有名なレストランやホテルの名前が登場します。
横浜のテーマ曲として、松田優作さん、宇崎竜童さん、和田静男さん、石黒ケイさんなど、多くのアーティストに歌い継がれています。

関連リンク

エディ藩 公式サイト

ザ・ゴールデン・カップス 公式サイト
ミッキー吉野 公式サイト
柳ジョージ 公式サイト

ROXVOX 公式サイト
AMI☆TAME 公式サイト
鬼ころし 公式サイト
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